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負荷率

設備有効活用の指標

負荷率は、ある一定期間における「平均電力」を「最大電力」で除した値を百分率(%)で表した指標である。需要家側の電気設備や、電力会社の発電・送電設備が、期間内にどれほど有効に稼働していたかを示す「設備の利用効率」を表す数値となる。

計算式は以下の通りである。
負荷率(%) = ( 期間中の平均需要電力 / 期間中の最大需要電力 ) × 100

算出対象とする期間によって、日負荷率、月負荷率、年負荷率に分類される。負荷率が100%に近いほど、電力使用量が常に一定で設備をフル稼働させている状態(平坦な負荷)を意味し、逆に数値が低いほど、一時的なピーク電力のためだけに大きな設備容量を確保している状態(尖った負荷)を意味する。

低負荷率による設備投資の無駄

電気設備の容量は、平均電力ではなくピーク電力に耐えられるように設計しなければならない。したがって、一日のうちわずか1時間だけ突出して電気を使い、残りの時間はほとんど使わないような使い方は、負荷率が極端に低くなる。

この場合、その一瞬のピークのためだけに過大な設備投資が必要となり、大半の時間は設備が遊んでいることになるため、投資効率が悪化する。電力会社にとっても、年間のわずかなピーク需要に合わせて発電所や送電網を維持するのは不経済であるため、負荷率の高い状態、つまり使い方が平準化されている需要家を優遇する料金体系を採用している。

負荷平準化(DSM)の取り組み

負荷率を改善するためには、最大電力を抑えつつ、平均電力を底上げする必要がある。これを「負荷平準化」と呼ぶ。具体的な手法として以下の2つが挙げられる。

  • ピークシフト:昼間のピーク時に使用する電力を、夜間などの軽負荷時間帯へ移行させること。蓄熱式空調システム(エコアイス)や蓄電池を活用し、夜間に貯めたエネルギーを昼間に使うことで、ピーク電力を抑制する。
  • ピークカット:太陽光発電の自家消費やデマンドコントロール(空調の間欠運転など)により、ピーク時の購入電力を物理的に削減する。

最大3日平均電力の採用

電力会社が発表する「年負荷率」などの統計データにおいては、最大電力の定義として、単一の最大値(1点)ではなく「最大3日平均電力」を用いる。

これは、猛暑日や厳寒日など、特異な気象条件によって発生した突発的な最大値をそのまま採用すると、全体の傾向(トレンド)を見誤る可能性があるためである。その年度で電力需要が多かった上位3日間の平均値を「最大電力」として扱うことで、異常値による誤差を平準化し、より実態に即した設備計画を行うための指標としている。

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