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🏠 電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 本線予備線受電方式
本線予備線受電方式とは、電力の安定供給を確保するための受電方式の一つであり、本線と予備線の二系統から電力を供給する仕組みである。一般的に、「本線予備線」という場合は同一の変電所から送電されるものであり、複数の変電所から送電を受けたい場合は「本線予備電源」という受電方式を選択する。本線予備線受電方式を採用することで、停電リスクを低減し、安定した電力供給を確保することができる。本線予備線受電方式は、2回線受電とも呼ばれている。
本線は通常時の電力供給を担い、予備線は本線に異常が発生した場合に備えて待機状態とする。需要家側でループが生成されないよう、複数の遮断器を連絡遮断器として組み合わせて、切り替えが可能なよう構築しなければならない。そのため本線側、予備線側のVCBにインターロックを構築し、片側ONの場合に反対側がONとならないように制御する。
電力会社の系統に停電や故障が発生した際には、自動または手動で予備線へと切り替えを行い、継続的な電力供給が可能となる。この方式は信頼性が求められる工場やデータセンター、病院などで採用されることが多い。
本線と予備線の切り替えは、2秒以上の切替時間を要するため、無瞬断とはならない。そのため、瞬断を防止したい場合には需要家内でUPSを設置するなどして停電対策を施す必要がある。