電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ビジネスホン
複数の内線と外線を制御するビジネスホン主装置と、端末となる複数のボタン電話機で構成される電話システムのひとつ。一般家庭用電話機は、電話回線に対して1台の電話機を接続して用いるが、ビジネスホンでは限られた回線数に対して多くの電話機を接続し、保留後の転送や自動応答機能など充実した多くの機能を搭載している。
一般的なビジネスホンの機能として、「複数の外線と内線の制御」「保留」「転送」「自動応答」「ページング」など、一般家庭用としては馴染みのない業務用途に適した機能を持つ。
回線数が50に満たないような小規模な電話交換システムであれば、ビジネスホン方式の電話交換機のシステムで十分であるが、50回線を超えるような中規模以上のシステムでは、ビジネスホンでは能力が不足するため、数十以上の回線が処理できる電話交換機を採用する。
大小様々な規模に合わせ、適したシステムを選択するのがコストダウンに対し重要であるが、どのような規模の電話交換機であっても「主装置」と「電話機」を組み合わせたシステムであることは変わらない。
着信保留や転送の機能を持ったビジネスホン主装置であれば、電話回線を1対1で使うことなく、複数の電話回線をグループ共有できるため、限られた外線の本数を有効活用で、コストダウンや効率化が図ることができる。
電話交換機に接続する電話機は、機能の少ない「一般電話機」や、転送機能などを備えた「多機能電話機」が使われる。接続できる端末台数は電話交換機のスペックに左右されるため、高性能な機種ほど、多くの台数が接続できるのが一般的である。
PHSの移動端末を接続し、電話機と同じく取り扱えるなど、用途に応じた拡張も可能で柔軟性が高い。
高機能な電話交換システムを搭載している機種では、保留や転送、自動応答といった基本機能のほか、拠点間転送の機能を持つ機種も存在する。
電話交換機は、通常使用されるアナログ回線のほか、INSネットやIP電話、ひかり電話といった複数のシステムを収容できる。50回線以上の電話交換機であれば、市内専用線(LD)や、市外専用線(OD)が接続できる機種もあり、複数の事業所をひとつの電話システムでまとめることも可能である。
電話交換機間を拠点間接続し、支店同士の転送や通話ができるなど、業務効率の向上に寄与する多くの機能を搭載し、ビジネス用途に特化している。
電話設備の設計の詳細については電話設備・交換機の種類と特徴を参照。
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