光天井
拡散透過性のパネルを天井面に設置し、パネル上部に照明器具を内蔵し間接的に光を照射する全般照明。建築の天井面そのものを巨大な照明器具として機能させる、意匠性と機能性を兼ね備えた設計手法である。半透明なアクリル板などをパネル状に加工した乳白色のものが多く使われ、光源を透過させることで照明器具の輝度を緩和する。
天井面で大面積が明るくなると、見上げ目線に広がり感が生まれる。明るく開放的な空間を作り出す照明手法のひとつで、照明器具を目立たせたくないという意匠コンセプトがある場合、頻繁に採用される。天井の内側に設置した光源を、透過性のある乳白色のアクリル板や専用のシートで覆うことで、面全体を発光させる方式となる。
点光源である電球や、線光源である蛍光灯・ライトバーと異なり、天井一面が均一に発光するため影ができにくく、空から降り注ぐ自然光のような柔らかな拡散光を得られるという特徴がある。
かつてはオフィスビルや地下街の通路が主な用途であったが、素材の進化によりバリエーションが広がっている。
- 光幕天井:軽量で不燃性の高い合成樹脂シート張る方式。地震時の落下リスクが低く安全性が高い
- パネル方式:アクリルやガラスを格子状のフレームにはめ込む手法。均整の取れたグリッドデザインでモダンインテリアや店舗設計と相性が良い
- スカイパネル(擬似天窓):高精細な画像や色温度可変型LEDを組み合わせ、窓のない部屋でも「青空」や「夕焼け」を再現する
光天井として一体的に発光する面の大きさは、パネルの製作可能サイズに制限される。目地なしで天井全体を光らせることは難しく、パネルを支えるために1.2~1.3m程度の格子下地が天井面に現れる。
光天井用のパネルは照明器具からの熱による変色や、ほこりによる汚れが発生するため、定期的な清掃が必要。汚れを放置すると美観や明るさ感が損なわれるため、ランプ交換以外のランニングコストも大きい。アクリルやガラスパネル以外に、ガラスクロスを用いたシェードを張る工法も普及している。
ランプ交換のためには光天井を全て取り外さなければならないため、長寿命な照明器具を内蔵するのが一般的である。ランプ交換の頻度が高くなるため、白熱電球など発熱が多く寿命の短いランプを使用するのは適さない。発熱が比較的少なく長寿命なLED光源を内蔵すると良い。
なお、汎用的なシーリングライトに比べ、下地工事や専用部材の費用がかさむ傾向にある。












