電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > 発報
感知器や発信機の作動により、火災受信機で火災信号を受信して、警報を発した状態。受信機に感知器の動作信号が到達すると、非常ベルの地区音響を鳴動させ、建物使用者に避難を促す。
大規模なビルや商業施設では、火災受信機から「発報」の状態信号が各設備に送られる。中央監視装置や動力制御盤は、空調機や換気ファンの停止を行う。電気錠の一斉解錠が行われ、エレベーター制御盤は火災管制モードに入る。
感知器が1つだけしか感知していない状態の発報は、誤報の可能性を考慮しなければならない。大規模な建築物では、地区音響装置が非常ベルではなく、非常放送設備となっていることが多く、突然の「火事」という音響はパニックを引き起こす可能性がある。
環境では、1つめの感知器が発報してもすぐには火災放送を流さず、女性の声で「感知器が動作したので確認している」という放送をまず流す。「発報後一定時間以上の経過」「2個以上の感知器が作動」「発信機が押される」など、火災であることが確定する要素が揃った際に初めて、火災断定状態に移行して施設利用者の避難を促す。
感知器や火災受信機の詳細については感知器の仕様と設置基準を参照。
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