電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > ハト小屋
ハト小屋は、建物の屋上や屋根に設け、設備配管や電線、電線管、ダクトなどを取り出すための小屋である。屋根や屋上スラブを垂直に貫通するのは止水処理上の弱点となるため、配管やダクト類を水平方向で貫通させることで、水の侵入を防止できる。
型枠と鉄筋を用いて在来工法にてコンクリートを打設する方法や、ALCに折板屋根を用いて軽量化するもの、「ハトコット」と呼ばれるユニットタイプの製品を用いるなど構築方法は多様化されている。躯体で鋼製したハト小屋であればその強度を活用して、照明器具やコンセント、避雷針やテレビアンテナを側壁固定するなど、配管取り出し用途以外の活用方法も考えられる。ユニットタイプのハト小屋は配管取り出しをするのみであり、照明や避雷針との兼用はできない。
電気工事に際しては、ケーブルラックなどの開口を設ける場合、ハト小屋の壁面に鋼製枠を打ち込み、3方シールを行ってハト小屋から下階の天井内に水が浸入しないように止水処理を行う必要がある。
ハト小屋内に感知器を設けることを指導されることがあるので、所轄消防との協議も重要である。
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