電気設備の知識と技術 サイトロゴ

🏠 電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > バイオマス発電

バイオマス発電

生物資源を利用した再生可能エネルギー

バイオマス発電は、動植物などから生まれた生物資源(バイオマス)を燃料として燃焼、あるいはガス化して電気エネルギーを取り出す発電方式である。太陽光や風力と異なり、天候に左右されず安定した電力供給が可能な「ベースロード電源」としての役割を担う。

発電の仕組み自体は、燃料を燃やして蒸気タービンやガスタービンを回す火力発電と同様であり、燃焼時には二酸化炭素(CO2)を排出する。しかし、バイオマス燃料となる植物は成長過程で光合成により大気中のCO2を吸収しているため、排出量と吸収量が相殺され、大気中のCO2総量を増加させない「カーボンニュートラル」という概念に基づき、再生可能エネルギーとして位置づけられている。

バイオマス発電の燃料として用いられるウッドチップ

発電方式の分類と特性

バイオマス発電は、燃料の性状や規模に応じて主に3つの方式に分類される。

  • 直接燃焼方式:木質チップや可燃性廃棄物をボイラーで直接燃焼させ、発生した蒸気でタービンを回す方式。大型設備に適しているが、小型では熱効率が低い。
  • 熱分解ガス化方式:木質バイオマスを蒸し焼きにして可燃性ガス(CO、H2など)を抽出し、ガスエンジンやガスタービンを駆動する方式。小規模でも比較的高い発電効率が得られる。
  • 生物化学的変換方式:下水汚泥や家畜ふん尿、食品廃棄物などの水分が多い有機物をメタン発酵させ、発生したバイオガスでエンジンを回す方式。

燃料調達と持続可能性の課題

バイオマス発電の最大の課題は、燃料の安定確保と輸送コストである。国内の間伐材や製材端材(木質チップ)を利用する場合、収集・運搬の効率化が進んでおらず、コスト高になりがちである。そのため、発電所を山林や製材所の隣接地に建設し、輸送距離を短縮する「地産地消型」のモデルが理想とされる。

大規模なバイオマス発電所では、国内材だけでは燃料が不足するため、海外から輸入したPKS(パーム椰子殻)や木質ペレットに依存するケースが多い。しかし、長距離輸送に伴うCO2排出や、輸出国での乱開発(森林破壊)のリスクも指摘されており、燃料のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減と、トレーサビリティの確保が求められている。

石炭火力への混焼利用

既存の石炭火力発電所において、石炭に木質バイオマスを数パーセントから数十パーセント混ぜて燃焼させる「混焼」も広く行われている。これにより、新たな設備投資を抑制しつつ、石炭の使用量を削減し、CO2排出原単位を低減することが可能となる。

エアコン室外機
電気の仕組み、発電所から家庭に送られる電気の流れ、直流と交流の違いなどを紹介。
風力発電
新エネルギーとして代表的な太陽光発電、風力発電、燃料電池や、排熱再利用など。
ライティングレールに取り付けられたスポットライト
照明設計の基礎知識、実務における応用、電球の特徴と選定方法などの照明設計。
分電盤の測定写真
電気計算の基礎となる幹線設計やケーブルの選定方法、配線器具の計画、電線管の種類と使い分け。
設備時計
電話、LAN、テレビ共聴、構内通信、電気時計など、弱電設備の設計や計画について。
ボックスに収容されたケーブル
電力ケーブル、通信ケーブル、光ファイバーなど数多く存在するケーブルの特徴を解説。
柱上に取り付けられた変圧器と電線
受変電設備の設計、各種保護装置の選定方法、受変電設備を構成する保護リレーの種類と整定方法など。
誘導標識
非常用照明、誘導灯、自火報、非常用発電機、防災用蓄電池など、災害発生時に使用する防災設備を学ぶ。
机の上に置かれた辞書
電気設備の関連業務を行うにあたり、必要と考えられる各種資格について学ぶ。
自然をイメージした植栽
カーボンニュートラルを達成し、二酸化炭素の排出を削減と吸収の技術について解説。
辞書を見る人
電気設備で使用される機器、材料、技術、指標や単位を解説したオンライン電気設備用語辞典。
計算機を操作する人
電気設備設計で用いられることの多い計算ツールを公開。
プライバシーポリシー
サイトを閲覧するための表示環境、公開情報に対する免責事項、閲覧時のプライバシーポリシーについて。