電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > Wi-Fi
無線を用いて構内ネットワークに接続するための規格・技術のひとつで、LANケーブルや同軸ケーブル、光ケーブルといったLANケーブル、いわゆる「有線」を用いることなくネットワークに接続する技術のことである。
アメリカの業界団体である Wi-Fi Alliance の登録商標であるが、日本国内ではすでにWi-Fi(ワイファイ)という名称で普及しており、幅広く認知されている。
IEEEと呼ばれる機関が策定している「IEEE802.11」に対応するものであり、対応機器同士は同一ネットワークに接続することが可能である。IEEE 802.11n(Wi-Fi 4)、IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)、IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)、と規格化されており、2021年時点ではWi-Fi 6が最新規格であり、多数の通信機器が同時接続可能として普及が進んでいる。
Wi-Fi準拠製品のネットワークへの接続は、屋内・屋外に限らず可能であり、アクセスポイントに対して端末を接続すれば、そのアクセスポイントが接続されているネットワークを利用できる。無線を用いた接続は、有線のように閉じたネットワークではないため、誰でもそのネックワークに接続できてしまうというリスクを含んでしまう。そのため、ネットワーク内のパソコンやスマートフォン、プリンター、共用ストレージなどに不正にアクセスされてしまうおそれがあり、Wi-Fiによるネットワークを構築する場合は、セキュリティ設定を間違いなく確実に行わなければならない。
従前は、パソコンやテレビなどの限られた機器だけが有線でネットワークに接続されており、セキュリティは外部に接続するルーターや、USBなど外部媒体を要因としたものが主であった。近年は、各家庭にもアクセスポイントが設けられるようになり、多数のWi-Fi対応機器が接続されている。スマートフォンなどは多くの人々が持っており、ガラケーなど旧式のものでも、Wi-Fiに接続する機能を持つようになった。
さらには、照明器具や家電、ゲーム機など数多くの機器をネットワークに接続し、IPアドレスを持つようになった。1つの家庭内に数十台の端末が接続されることも珍しくない。これらは有線ではなく、Wi-Fi規格に準拠した無線LANによる接続が行われるため、煩雑な配線工事は不要となっている。
このような家電類も同様に、外部からの不正なアクセスにより、制御を乗っ取られるおそれがあるため、セキュリティの必要性はより重要視されるようになっている。
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