電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > MDF
電話配線の引込点に設ける配線用端子盤のひとつ。「Main Distributing Frame」の頭文字から、MDFと呼ばれている。オフィスビルや商業施設、研究施設など用途を問わず、電話線の引込点に設ける責任分界点としてMDFで切り分けるのが一般的である。
大規模施設では数百から数千の電話線を必要とし、光回線などの専用線も多数導入される。通信会社からの通信幹線をMDFに収容し、アナログ電線を直接供給したり、電話交換機(PBX)などに振り分ける、光回線からONUを介してひかり電話に切り替えるなど、用途は多岐に渡る。
前述のようにMDFにはアナログ電話配線だけでなく、インターネットなどを利用するための光ケーブルなど、電話以外の通信線の引込も同時に行われることが多いため、MDFを収容する設備シャフトは比較的大きめの空間とし、電話交換機やサーバーラックといった付帯設備が設置できるスペースを確保しておくことが望ましい。
MDF室に収容される通信機器は発熱が大きくなりがちであり、発熱によって周囲温度が高くなってしまう。温度上昇を放置するとの熱暴走によるエラーや機能停止・ルーターやスイッチングハブ類の再起動など不具合発生のおそれがあるため、換気設備や空調設備を実装し、熱対策を施すのを基本とする。
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