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CD管

コンクリートに打ち込む施工方法を前提とした、合成樹脂可とう電線管のひとつ。コンクリートに打ち込むことで火災時の熱や、直射日光による紫外線といった劣化要因を避けることができるため、CD管本体には自消性がなく、紫外線などに対する耐候性も低い。

CD管はコンクリートに打ち込んだ場合にのみ、電線管としての性能を担保できる。そのため、IV線などの絶縁電線を収容する場合には、コンクリート打ち込み以外の施工方法では電気設備技術基準の違反となる。VVFケーブルといったケーブル工事であれば、そもそも天井内への転がしや、コンクリート内への直接打ち込みが施工可能であるため、CD管に収容する必要はない。

結果として、CD管はコンクリート打ち込み以外での施工を推奨しないものとなっている。天井内にCD管を敷設するという施工も実務ではあり得るが、絶縁電線を収容することは電気設備技術基準上認められておらず、ケーブル保護管としての役割だけが可能である。しかし、多くのデベロッパーは火災予防の観点から、自消性のないCD管の使用を禁止しており、自消性のあるPF管や、金属管を用いるように定めていることが多い。

CD管であることを容易に視認できるよう、配管本体はオレンジ色で着色されている。

CD管は上記のように自消性がなく耐候性も低いが、PF管などと比較して、経済性や施工性が高いという利点がある。そのため、コンクリート打ち込み管路ではCD管を積極的に利用する施工者は多い。

電気設備技術基準 「【合成樹脂管工事】(省令第56条第1項、第57条第1項)第158条」には、下記のように記載されている。

上記は「合成樹脂管工事」としてのCD管の敷設方法を示している。ケーブル工事の保護管として使用する場合、合成樹脂管工事ではないため、上記の条項は該当しない。

 
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