電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > アンダーカーペット配線
タイルカーペットと床下地の間を配線する方式で、OAフロアなどの配線ルートが確保されていない既存建物などでも、必要場所に電源を供給することができる。
配線は厚さ1mm程度のフラットケーブルが用いられ、カーペットの下部に敷き込んでも歩行感が変わることない。かつ配線モールのような凸部が発生しないため、足を引っ掛けることがなく安全である。さらに、後から配線を施工したような美観性の悪化を防止することができる。アイランドとなっている部分への電源供給に適しており、柱に接していないデスクや、受付機械のような単独機器への電源供給に適している。
オフィスの事務室などで、コンセントが必要な部分があればタイルカーペットを切り欠き、床接続ボックスを設けることでコンセントや電線を取り出すことができる。この部分にはボックスが飛び出してしまうため、デスクの下部や家具に隠れる位置に設置すると良い。
施工方法も容易であり、タイルカーペットを1列で剥がして、配線を敷設して復旧するという手順で導入できるため、改修工事などでも対応できる。電気設備技術基準や内線規程では「平形保護層配線工事」として区分されており、施工方法が定められているため事前に十分な検討が必要である。感電防止の保安接地として、D種接地工事を施す必要もある。
アンダーカーペット配線は、限定された業務施設のみ使用可能とされており、下記に敷設してはならない。
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