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圧着端子

圧着端子の概要と役割

圧着端子は、電線を配線用遮断器(ブレーカー)や端子台等の機器に接続するために用いられる接続部品である。無酸素銅管を加工して製造され、電線を挿入する「抱合部」と、機器にネジ止めする「接触部」から構成される。

専用の工具を用いて抱合部を機械的に押し潰し、電線と端子を一体化させることで電気的接続を得る。はんだ付けに比べて熟練度を要さず、均一な接続品質が得られるため、弱電の制御線から強電の電力ケーブルまで、電気設備工事において最も標準的に使用されている。

形状による分類と使い分け

先端(舌部)の形状により、主に以下の2種類に分類され、接続箇所の重要度に応じて厳格に使い分けられる。

  • 丸形(R形):
    ネジを通す穴が円形になっているタイプ。端子台のネジが振動等で緩んでも、ネジを完全に外さない限り端子が脱落しないため、信頼性が極めて高い。動力回路、幹線、および主要な制御回路では、原則として丸形を使用することが推奨されている。
  • 先開形(Y形):
    先端が「Y」の字や「コ」の字に開いているタイプ。ネジを少し緩めるだけで差し込み・取り外しができるため、配線変更やメンテナンスの作業性に優れる。しかし、ネジが緩むと即座に脱落するリスクがあるため、主要な回路での使用は避け、誤配線の修正頻度が高い信号線や、脱落しても危険が少ない回路に限定して使用される。
複数の圧着端子

大サイズにおける「圧着」と「圧縮」の違い

一般的な圧着端子(JIS C 2805)の規格は、導体断面積325mm²までが主流である。これを超える超太径ケーブル(または高圧ケーブル)を接続する場合は、「圧縮端子」が広く用いられる。

  • 圧着接続:工具の突起(ダイス)で端子の一部を深く食い込ませて接続する。施工は早いが、局所的な変形量が大きいため、過度なサイズには不向きである。
  • 圧縮接続:六角形のダイスを用いて、端子の全周から均一に圧力をかけて縮径させる。導体を密に圧縮するため、機械的強度が高く、接触抵抗も安定する。325mm²を超えるサイズや、C種コネクタなどで採用される。

施工品質と工具選定の重要性

圧着接続の品質は、使用する工具(圧着ペンチ、油圧工具)の精度に依存する。

接続する「端子の種類(裸端子・絶縁被覆付端子)」および「サイズ」に適合した、JIS規格適合品の専用工具を使用しなければならない。プライヤーで潰したり、サイズが合わないダイスで無理に圧着したりすると、以下の重大な欠陥を招く。

  • 過剰圧着:必要以上に潰しすぎると、内部の銅素線の一部が切断され、実効断面積が減少して発熱や断線に至る。
  • 圧着不足:圧力が足りないと、電線の保持力が不足し、経年変化や振動で電線が抜け落ちる。また、接触抵抗の増大による異常発熱・焼損事故の主要因となる。
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