電気設備の知識と技術 > 電気設備用語辞典 > アクリル樹脂塗料
無色透明のアクリル樹脂による塗装方式で、照明器具に耐候性・耐水性を与えられる。照明器具やポールに使用する場合、焼付による塗装を行うのが良い。塗装表面の光沢が失われる現象である「白亜化」に強く、光沢保持性に優れるため塗装後の見栄えが良好である。耐塩性、塗装後の硬度が高いため、海風による塩分を含んだ砂の吹付けにも強い。
鋼板にアクリル樹脂塗装を行う場合は「りん酸塩処理」および「さび止めペイント」を前処理として施し、上塗りとしてアクリル樹脂を用いる。亜鉛めっき鋼板の場合は「エッチングプライマ」等を下処理として、上塗りにアクリル樹脂を使用することが多い。
アクリル樹脂による塗装は他の塗装と比べ、安価に塗装を行えるが、耐用年数はアクリルシリコン樹脂塗装やウレタン樹脂塗装よりも短いため、照明器具の塗装に使用する場合、数年に一度以上の定期的な塗り直しが必要となる。外壁など建材にアクリル樹脂塗料を使用する場合5~7年毎に塗替えが必要とされる。屋根など紫外線や直射日光を過酷に受ける部分では、さらに耐用年数が短くなる傾向にある。
照明器具にアクリル樹脂塗装を施す場合も同様で、一般的に5~7年毎に塗替えを要する。(社)日本照明器具工学会では、アクリル樹脂による焼付塗装を施した照明ポールは、7~10年の塗替えを推奨している。
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