5G
5Gの概要とIoTへの拡張
5G(第5世代移動通信システム)は、4G(LTE)の後継となる通信規格であり、「超高速・大容量」「超低遅延」「多数同時接続」の3つを主要な特徴としている。
従来の4GがスマートフォンやPCによる動画視聴やデータ通信を主眼としていたのに対し、5GではあらゆるモノがネットにつながるIoT(Internet of Things)社会を前提に設計されている。ウェアラブルデバイス、スマート家電、自動販売機、自動車、産業機器などが同時にネットワークへ接続され、クラウドサーバーへ膨大なデータを送信するビッグデータ活用基盤としての役割を担っている。
第5世代移動通信システムとも呼ばれ、高速かつ大容量、遅延が少なく、多数の端末が接続できる通信規格である。従来から普及している4G(LTE)よりも帯域幅が広く、同時大容量通信に適している。
4GではスマートフォンやタブレットPC、ノートPCなど、モバイル端末で音楽や映画、データ通信をすることが主体となっていたが、5Gではネットワークに接続される機器が爆発的に増えたことに対応し、大量の通信機器が同時に接続された状態に耐えられるよう設計されている。
モバイル通信機器だけでなく、腕時計や歩数計といったウェアラブル機器もネットワークに接続され、家電製品のほとんどがスマート化されるようになっている。自動販売機などもネットワークに接続されており、購入者や販売状況のデータがクラウドサーバーに集計されビッグデータとして分析されている。
このような環境の変化に対応し、多数の電気機器がネットワークに接続されることを前提とした通信規格として、順次利用可能エリアの拡大が進められている。
周波数帯域による分類と通信速度
5Gの通信品質は、使用する周波数帯域によって大きく異なる。主に以下の3種類に分類され、エリア展開の戦略も異なる。
- ミリ波(28GHz帯):5G本来の超高速通信(数十Gbps)が可能だが、電波の直進性が強く、遮蔽物に極めて弱い。スポット的なエリア展開に限られる。
- Sub6(3.7GHz帯 / 4.5GHz帯):4Gよりも高い周波数を用い、高速通信とエリアカバーのバランスが良い。都市部を中心に整備が進められている。
- 4G転用周波数(NR化):既存の4G用周波数を5Gに転用したもの。エリアは広いが帯域幅が狭いため、通信速度は4Gと同等であり、アンテナピクトが「5G」でも高速化の恩恵は受けられない。
高い周波数帯域は長距離まで到達しにくいという性質がある。3.7GHzを超える超高速通信が可能な帯域は、基地局を多く設置しなければならないため、都市部に限られた展開となっている。地方部では既存の4G(LTE)で用いていた周波数を活用して5G化を進めているが、帯域幅は20MHz~40MHzを用いているため高速化を望むことはできない。
都市部であればミリ波やSub6の電波が提供されているため、数百Mbpsの実効速度が得られる可能性が高いが、地方部では5Gと表示がなされても、それほど速くなったと体感できないものと考えられる。
エリア端部における接続不安定問題
5Gの普及過渡期において頻発する問題として、4Gエリアと5Gエリアの境界付近での通信不安定(パケ止まり)が挙げられる。
電波強度が不安定なエリア端部では、端末が5Gと4Gの間で頻繁にハンドオーバー(切り替え)を繰り返す現象が発生する。この切り替え処理中にデータ通信が一時的に途絶するため、ダウンロードの失敗やアプリのタイムアウトエラーを引き起こす原因となる。移動中などで通信が安定しない場合は、端末設定で5Gを無効化し、安定した4G固定で運用することが推奨されるケースもある。
5G提供エリアは都市部を中心に拡大されているが、5G提供エリアの端部となる地域では、5G接続から4G接続に頻繁に切り替わり、電波の強弱により再度5Gに切り替わる、といったことが断続的に繰り返され、通信が安定しないといった不具合が発生することがある。
切り替わりが発生したとき、通信が途絶えることになり、ダウンロードが停止したりエラーによりアプリが停止するといったことも発生する。電車や自動車での移動中では、頻繁に電波の供給エリアが切り替わることがあるため、5Gへの接続を無効とし4Gのみで運用することを考えると良い。












