空気清浄機の種類と効果 | 床面積と能力の目安・花粉とタバコの効果的な集じん方法

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空気清浄機とは

空気清浄機は、空気中に浮遊している埃、花粉、臭気を放つ物質を集め、フィルターに付着させて集める家電製品である。臭気を発生させる原因となる「ペットの臭気」や、臭気の強い料理を頻繁に行う場合、空気清浄機によって臭気を弱められる。空気清浄機には、ほこりの粒子や臭気を収集するだけではなく、マイナスイオンなどを放出すると謳った機能を持つ製品もあり、空気清浄機の多機能化が進んでいる。

空気清浄機は、その名称だけでは「空気を清浄にする」という効果を感じてしまうが、これは正確ではない。一般的な空気清浄機の効果は「フィルターを通すことで浮遊する粒子を集じんする」という仕組みであり「空気清浄機を使用すれば除菌・殺菌効果がある」「イオンの効果でウイルスの活動が抑制される」といった直接的な効果は、それほどまでに体感できるものではない。

空気清浄機でもう一つ注意が必要な点として、空気清浄機の運転に、換気効果は全くない。室内の二酸化炭素量を低減させ、適正な空気環境を作るためには、窓を開けたり、換気扇を運転して外気を導入しなければならない。空気清浄機をいくら運転しても、フィルター越しに室内空気をかき混ぜているだけであり、一酸化炭素や二酸化炭素を薄めることはない。

床に設置された空気清浄機の写真

空気清浄機の仕組み

空気清浄機は、空気を循環させるための「ファン」、大きなちりやほこりを収集する「プレフィルター」、細かいほこりを収集する「集じんフィルター」、活性炭によって臭気を吸着させる「脱臭フィルター」などを並べた構成となる。

ほこりや塵の多い汚れた空気は、空気精揉機に内蔵されたファンで吸い込まれ、これらフィルターを経由することで汚れた空気からほこりや臭気が回収され、清浄になった空気が放出される。

製品によっては、本体に給水タンクを内蔵し、清浄化した空気にイオンを混在させて放出して、空気中のウイルスやアレルギー原因物質を抑制し、臭気を抑えると言った付加機能を持たせている製品もある。

空気清浄機の消臭・脱臭の仕組みと効果

空気清浄機で一般的に用いられる消臭の仕組みは、活性炭による臭気発生物質の吸着である。活性炭は、その表面に無数にある細長い開口部に、臭気成分を取込んで吸着することで効果を発揮する。毛細管現象によって開口部の内部に臭気成分が取り込まれる。

活性炭は幅広い消臭効果があり、アンモニア、硫化水素、アルデヒド類、芳香族類など数多くの臭気に対応しているのが特徴で、その適応範囲の広さから、空気清浄機の消臭・脱臭の仕組みとして一般的に採用されている。

フィルターの定期的洗浄の重要性

活性炭の欠点として、多くの臭気物質を取込みすぎると、これ以上臭気を吸着できない「飽和状態」となり、それ以上の消臭が不可能である。飽和状態になった活性炭は洗浄して汚れを落とすか、天日干しをすることで再度利用可能となり、改めて消臭効果を発揮するので、定期的な洗浄が不可欠である。

空気清浄機を運転しても臭いが取れない、または空気清浄機本体から臭いが出てくるといった場合、活性炭フィルターが飽和状態になっていたり、フィルターにほこりが付着して臭気を放っているのが主な原因であり、取扱説明書に記載された手入れ方法に基づいて、定期的な清掃を行わなければならない。

フィルターを洗浄せずに長期間使用すると、プレフィルターや活性炭フィルターに吸着した汚れがファンの風で押し出され、外部に放出してしまうことがある。

フィルターに付着した汚れは、臭気を放つ汚れであり、洗浄する場合は注意が必要である。汚れたプレフィルターや活性炭フィルターから臭気が放出して、汚れを撒き散らしてしまうことがある。室外で洗浄するのが良い。

プレフィルターと集じんフィルターの効果

空気清浄機には、プレフィルターと集じんフィルタの2つが、重ねあわせるように内蔵されている。プレフィルターには活性炭が内蔵されている製品もあり、効果的に臭気を除去する。

プレフィルターの目的と効果

プレフィルターは外気取り入れ口の最も前に取付けられる簡易フィルターである。10μm以上の大きなゴミを取り除き、次に控えている「集じんフィルター」の負担を軽減するために使用される。プレフィルターは掃除機によるホコリの除去や水洗いにより、何度も再利用できる。

プレフィルターを通さずに、集じんフィルターに直接集じんさせると、すぐにフィルターが詰まってしまい使用不可能になるのが早くなる。プレフィルターを通すことで、集じんフィルターを長期に渡って使用できるメリットがあるので、プレフィルターなしで使用するのは避ける。

プレフィルター洗浄後は完全乾燥が必要

プレフィルターは水洗いできるが、水で濡れたまま使用するのは避けるべきである。濡れた状態のままで空気清浄機にフィルターを取り付けても、フィルタ表面が水分により膜状となり、風の流れを著しく阻害して性能劣化を招く。

かつ、フィルターが濡れたままの状態では、水分によりほこり内部でカビや雑菌が繁殖してしまい、機器内部での汚染が広がる。さらに、内蔵ファンで撒き散らすおそれがあるため、空気清浄機の効果を損なうばかりか、空気環境を逆に悪化させてしまう。

集じんフィルターの目的と効果

集じんフィルターは、HEPA(High Efficiency Particulate Air)と呼ばれる高性能フィルターが用いられた製品が一般的である。HEPAフィルターは、0.3μmの微粒子を99.97%捕集することが可能とされる、非常に高性能な集じん能力を持つフィルターである。プレフィルターと違い、掃除機による清掃や水洗いは不可能で、長期間使用して著しく汚れた場合は、交換が必要である。

集じんフィルターはプレフィルターのように水洗いできない製品が多く、水濡れが発生すると、著しい吸着能力の低下を引き起こす。濡れた状態で使用するのは厳禁である。水洗いをしても汚れを落とすことはできず、フィルターの期待寿命を失うことになるため、洗浄可能なフィルターでない限り、水洗いをしてはならない。

HEPAよりも集じん性能が高い「ULPA(Ultra Low Particulate Air)フィルター」と呼ばれる、超高性能フィルター付きの空気清浄機も販売されており、0.1μmの微粒子を99.9995%捕集できるという特徴的なものもあるが、現在市場ではほとんど出回っていない。

フィルターの集じん性能を高めるほど、空気の流れが阻害されてエアフローが悪化するため、大風量の製品を作れないという欠点がある。HEPAによる0.3μm程度の捕集であっても、家庭用の空気清浄機であれば効果が十分であり、ULPAフィルターを用いた製品は普及せず、ほとんどがHEPAフィルター搭載の製品となる。

ULPAフィルターもHEPAフィルターと同様に、掃除機や水洗いによる洗浄は不可能で、長期間使用後は交換が必要である。フィルター単価も高いため、家庭用としては非常に使いづらい製品となる。

空気清浄機の設置場所と効果の違い

空気清浄機を選ぶ場合、その目的と効果をよく検討するのが重要である。一般的に「チリやホコリ・花粉の除去」「臭気の除去」「ウイルス除去」「加湿」など、目的とする効果に応じた空気清浄機を選定し、搭載しているフィルターの特徴や特性がマッチングしなければ、最大限の効果を得られない。

メーカーの販売する製品に脱臭効果が高い製品、加湿など空気清浄機の基本機能に対して付加価値を与えている製品、プラズマなどを用いた除菌機能など、各々の製品において特殊化を図っている。用途と目的に応じた選定を行うのが望まれる。

花粉・ほこり対策としての効果的な配置

空気清浄機を、花粉対策やほこり対策として使用する場合、床に置いて使用すると効果的である。花粉やほこりは比重が重いため、床に蓄積する傾向がある。空気清浄機を床に置くことで、効率良く集じんできる。

人が歩いたり、ドアの開閉による風によっても花粉やほこりが移動するので、人の動きがある場所に配置するのも効果的である。

たばこの煙対策としての効果的な配置

たばこの煙は温められており、天井の方向に向かって流れる。空気清浄機は天井に近い場所に配置すると、集じん効果が高くなる。空気清浄機でタバコの煙を集じんすると、フィルターの汚染が著しく進行し、寿命が非常に短くなるため注意が必要である。

近年は、エアコンに多くの空気清浄機の機能を持たせた、多機能タイプの製品が開発されている。プレフィルターでほこりが取れることはもちろん、プラズマクラスターやストリーマーに代表されるイオン式の空気清浄機能や、加湿といった機能も含まれる。

エアコンは天井付近に設置されるため、たばこの煙を効率良く回収するが、ほこりや花粉は床面に溜まるため回収効率が良くない。エアコンは清掃が難しいため、たばこの煙を多量に吸い込むと、内蔵ファンや熱交換用のフィンに付着してしまい、臭気を撒き散らす原因にもなるため、エアコンを空気清浄機として利用する場合は注意を要する。

たばこの煙の清浄化における注意点

たばこの煙を空気清浄機で回収すると、フィルターの劣化が著しく速くなる。メーカーにおけるフィルターの寿命目安はJISに基づき「1日にたばこ5本相当の集じんを行い、初期の集じん性能が50%まで劣化する」という基準で管理されており、たばこの煙の集じん量が多いほど、性能劣化が早くなる。

1日に5本程度のたばこを集じんする性能であり、喫煙室など、何十人もの人が出入りし、一日に100本相当以上の煙を集じんするような過酷な環境では、数ヶ月経たずにフィルターの寿命となる。

たばこから放出される有害成分の多くは、一酸化炭素やニコチン、アセトアルデヒドなどガスによるものであり、空気清浄機で除去できる粒子成分の割合は非常に少ないという特性がある。空気清浄機にたばこの煙に含まれるすべての有害物質を除去できない。

喫煙室の密閉空間に空気清浄機を設置すれば、清浄な空気環境になると考えてはならない。窓を開けたり、換気扇を運転させることで、新鮮な外気を取り入れて、定期的に一酸化炭素や二酸化炭素を放出しなければならない。

PM2.5への空気清浄機の対応

2013年頃から話題となった汚染物質として「PM2.5」と呼ばれる微粒子がある。PM2.5とは、その粒径が2.5μm以下の極めて小さな粒子であり、吸い込むと肺まで到達し健康に被害をもたらすものとして、メディアなどで話題となった。

アレルギーを引き起こすとされるダニの大きさ10~100μm、一般的なスギ花粉の大きさは30μm程度であり、PM2.5の小ささ、また捕獲・集じんの困難さがわかる。

たばこの煙は、粒径が0.4μm程度の微粒子が集積しており、PM2.5の代表的な粒子のひとつである。ガスとして漂うたばこの煙の内部には約4,000種類もの化学物質が含まれているとされており、健康被害を及ぼす物質として広く知られている。

花粉やほこりの侵入防止として、マスクや空気清浄機を活用するのは昔から行われているが、最近ではこの「PM2.5」を体内に取り込まないための機能が注目されている。空気清浄機の分野では「PM2.5を効果的に集じんできる」と明記された製品が増えており、メーカーの競争が続いている。

PM2.5対応の試験方法

JEM 1467に規定された集じん性能試験では、たばこに含まれる微粒子を20~32m3の密閉空間に放出し、その空間内で空気清浄機を稼働させて性能を評価するという手法を用いている。

日本電機工業会 JEMA による自主基準 HD-128 では「試験時間90分以内に微粒子を99%除去」できる性能があれば、空気清浄機に「PM2.5対応」と明記できる。外気からの新たなPM2.5が侵入することは考慮されていない。

実際の空間では換気が常に行われており、室外からPM2.5が補給されている状態である。試験結果と現実の清浄効果は違いが生じる。

空気清浄機の種類

空気清浄機には、ファンを使用する「ファン集じん式」、プラズマ放電を使用する「電気集じん式」「イオン集じん式」があり、それぞれに特徴がある。イオン集じん式の空気清浄機は、性能に疑問が呈された事例があるため、ここでは詳細に解説はしない。

ファン集じん式

ファンによって室内空気を本体に誘引し、フィルターによって浄化して外部に放出する方式である。多くの空気清浄機はファンを内蔵しており、これが基本機能である。家庭用の空気清浄機のほとんどが、この仕組みで動作している。

内蔵ファン本体はエアフローが発生すれば良いので、どの空気清浄機を選択しても大きな違いはない。空気清浄機の性能の違いは、フィルタの性能がまず考慮される。さらに「加湿」や「除湿」といった付加機能の有無が違いとして存在する。

空気清浄機のフィルターはHEPAが使用される。HEPAフィルターは「定格風量で、粒径が0.3μmの粒子を99.97%以上の捕集ができる」「初期圧力損失が245Pa以下である」といった性能が規定されているため、HEPAを使用している以上、集じん能力に大きな違いはない。

メーカーは、活性炭フィルターなどを重ねて配置し「臭気を取られる」といった付加価値を用いて、空気清浄機を生産、販売している。

ファン集じん式の空気清浄機は、運転時にファン回転音が騒音となり、これは大きな欠点となる。ファン式の空気清浄機を寝室で使用する場合、騒音による問題が発生しないか確認すべきである。エコ運転モードや就寝モードなど、ファン運転音がほとんど発生しない運転モードを搭載していることもあるが、完全に無音にすることは困難である。

電気集じん式

電気集じん式の空気清浄機は、高電圧によって発生するプラズマ放電を利用して、電極に粉塵やほこりを吸着させる方式である。

電極に対して静電気による集じんを行うため、集じん能力が低いのが欠点である。強制的に気流の流れを作るため、ファンが内蔵されている。このファンにフィルタは付属していない。

集じんにより汚れが付着した電極は、定期的に取り外して洗浄しなければ効果を失う。喫煙所など、汚れの付着が著しい場所で使用するのに適しており、メンテナンスコストを低減できるという特長がある。

性質から、家庭用の空気清浄機で、電気集じん方式の空気清浄機はほとんど普及していない。業務施設の喫煙所に設置されている、テーブル一体型の製品(トルネックス)などが代表的である。

空気清浄機のセンサー検出方法と仕組み

空気清浄機は、臭気センサーとほこりセンサーを組み合わせ、空気清浄機の周辺空気環境の汚れ具合を検出して、自動運転が可能である。自動運転時は、運転開始、ファンの強弱切替などが自動で制御され、最小の消費電力で常に一定の清浄な空間となる。

空気清浄機を精度よく運転させるためには、臭気センサーとほこりセンサーを組み合わせて空気環境を判別し、ファンの運転速度を自動調整している。

臭気センサーによる検出

臭気センサーでは、たばこや化粧品、アルコールやスプレー類の臭気を検出する。臭気のある物質を有効に検出できるが、ほこりや花粉など、臭気を発生させない物質を検出できない。

ほこりセンサーによる検出

ほこりセンサーでは、ほこり、花粉、たばこの煙、ダニの死がいなどを検出できる。たばこの煙は粒子径0.1~0.3μmと非常に小さいが、これら量子はほこりセンサーによって検出し、ファンの運転速度を制御する。

空気清浄機が一定時間運転し、集じんが完了し空気環境が清浄化されれば、ほこりセンサーの検出がなくなり、運転を停止したり、ファンの回転速度を弱めるといった自動制御を行う。

集じん性能と脱臭性能

空気清浄機の集じん性能と脱臭性能は、たばこの集じん効率と臭気除去を基準にして決められている。詳細な数値設定は下記の通りである。

空気清浄機の集じん性能

ダニの死がいや花粉は10~1,000μmという比較的大きな粒子なので容易に捕集できる。たばこの煙は小さいため、なかなか集じんできないため、これをどれだけ集じんできるかで性能が規定されている。

空気清浄機の集じん性能は、たばこの煙を試験粉じんとし、初期の集じん効率を「70%以上」と規定している。ダニの死がいや花粉は、たばこの粉じんよりも大きいので、たばこの粒子が集められる性能であれば、これら大きな粒子に対して十分な除去性能があることがわかる。

空気清浄機による臭気の除去性能

料理に伴って発生する臭気や、ペットから発生する臭気などを捕集する能力である。集じん性能と同様に、たばこを試験体として、初期除去率50%以上を規定している。

活性炭を搭載したプレフィルターが内蔵されている空気清浄機であれば、効率良く空間の臭気を除去できる。長期間洗浄しなければ、活性炭の吸着能力が飽和して汚れを放出する原因となるため、定期的に洗浄しなければならない。

床面積能力の目安

空気清浄機を購入する場合、カタログに記載されている「対応可能な床面積」という指標を見て、能力を選択するのが一般的である。

メーカーカタログに記載されている「適用可能な床面積の目安」は「たばこの煙5本分の空気の汚れを、30分で清浄化できる部屋の広さ」である。たばこを吸わない部屋で使用するのであれば、必要以上の空気清浄機能力となる可能性がある。

ユーザーに能力をわかりやすく示すため「たばこの煙5本分」という表現をしているが、学術的・技術的な表現では「自然換気 1回/時間 の条件下で、粉じん濃度 1.25mg/m3 の空気を30分間で 0.15mg/m3 まで清浄化できる能力」と規定されている。これをわかりやすく表現した能力が、たばこの煙5本分となる。

たばこを吸わない環境であれば、フィルターの汚れ方が非常に緩慢になり、長期に渡って同じフィルターを使用でき、フィルターを洗浄する間隔も長くできる。

空気清浄機の消費電力と電気代

空気清浄機を構成するのは内蔵ファンとフィルタであり、加湿機能や殺菌機能など特殊機能を持たない標準的な空気清浄機であれば「ファンを回転させる電力」が消費電力のほとんどを占めるので、それほど大きな消費電力にはならない。

空気清浄機に、加湿機能、プラズマクラスターやストリーマーといったイオン機能を持たせていない限り、ファンの運転に必要な消費電力のみである。

風量5.0[m3/h]の空気清浄機において、強運転をした場合の消費電力と電気代を計算する。前述した加湿機能や、イオン機能は持っていないものとし、1kWhあたりの電気代を32円と仮定する。

空気清浄機を強運転した場合、消費電力は約40W/h程度を示すのが一般的である。

空気清浄機を24時間連続運転したとして、1日あたりの電気代を計算する。

空気清浄機を24時間休むこと無く強運転し続けた場合、1日あたりの電気代は30.72円と算出された。1ヶ月毎日運転したとしても、約900円の電気代である。一般的な従量料金契約では、消費電力が大きい需要家の単価が高く設定されているため、900円よりも多くなる可能性がある。

空気清浄機には自動運転機能が搭載されている。強運転を設定している場合は別であるが、自動運転にしてあれば「周辺空気環境が正常になれば運転を止める、または弱める」という動作をする。自動的に省エネルギーを図った運転をするので、実際に1日あたり30円の電気代が掛かることはない。

空気が綺麗な状態で、空気清浄機を運転するのはエネルギーの無駄である。日常的な使用方法では、自動運転モードにするのが良い。

日本電気工業会規格における運転時間の設定

「JEM1426」と呼ばれる「日本電気工業会規格」によると「16畳の部屋でタバコ10本を吸った場合を想定し、空気清浄機は1本あたり1時間運転する」という基準が示されている。たばこを吸う環境を基準とすれば、1日に10時間運転するため、これを計算に考慮する。

結果、1日あたりの電気代は13.3円となった。たばこを吸わず空気があまり汚れない環境であれば、1日の運転時間はさらに短くなるため、電気代をもっと少なく抑えられる可能性がある。

空気清浄機の構造は、基本的にファンしかないが、加湿機能や殺菌機能などが付帯する場合は消費電力が大きくなる。除湿機能付き空気清浄機など、ヒーターが内蔵していればそれも消費電力の増大につながるので、運転時の消費電力を取扱説明書等で確認すれば、より精度の高い経産が可能である。

 
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